■ 南城西の家 (ピアニストの家) ■ピアニストのための住宅です.
遮音や音響を考慮した2階のスペースは、引戸を閉じてそれぞれを居間やピアノ教室として使う事が出来ます.
引戸を全開すれば、コンサートホールとしても使われます.
片流れ天井は、エコーを起こさないためのものです.
木は、ほどよく音を吸収し、柔らかくしてくれます.
又、ピアニストが映えるように、光の取り方を工夫しました.

前面道路から正面を見た所です.
2階のドアは、ピアノの搬入口を兼ねています.

南東から見た所です.
車2台分のキャノピーは、邪魔な柱がいらないように上から吊っています.
キャノピーは、法律的に建築面積に入らないように工夫した結果、このような形状になりました.
華奢に見えるかもしれませんが、雪による上からの荷重と、風による吹き上げと、地震による横揺れにも十分耐えられるように、構造を検討しています.

南西から見た所です.
上部の嵌殺し窓から、ピアノ室に心地よい光が降り注ぎます.
右手前の植栽は、駐車場の雪よけの為の物で、サワラです.
今では、随分成長しました.

西から見た所です.
1階は、四つの個室が並んでいます.

正面から見た夜景です.
内部空間の一部を、垣間見ることが出来ます.

キャノピーのスリット部分です.
一部にポリカーボネートの折板屋根が載っています.

玄関ドアの詳細です.
断熱と気密をキチンと確保しています.

1階の個室です.
使う人に合わせ、少しずつレイアウトが違っています.
2階ピアノ室から音や振動が漏れないように、2階床と1階天井で遮音しています.

階段の詳細です.
溝を掘ったノンスリップは、目立つように白く塗っています.

ピアノ室の内部です.
ピアノとピアニストが美しく見えるように、自然光の採り方を考えました.
ライティングダクトにスポットライトを付けていますので、演奏している人をライトアップする事も出来ます.
高窓のガラスには、ピアノを紫外線から守るためのフィルムを張っています.

ピアノ室から食堂・台所を見た所です.
仕切り引戸のスリットは吸音のため、斜めの天井はエコーを起こさないためです.
照明は、最もシンプルな物を選んでいます.

ピアノ室の西側壁です.
西日を避けるため、窓は小さめにしています.
高窓は上に溜まった熱気を効率よく排気してくれます.
腰掛けの下にはパネルヒーターが入っています.

食堂と台所です.
ピアノ室を使っていない時は、全体を家族室として使っています.




所 在 地 弘前市南城西2丁目
延床面積 151㎡
構造規模 木造2階建て
施工会社 吉田工業(株)
竣 工 2005年9月
次の仕事
「川 部 の 家」 へ。
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2005/09/01(木) 00:00:00|
- 仕事・・・住宅|
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