■ 増田病院2011 (改装) ■1999年に増改築した増田病院1999を、再度改装した物です.
前回は、主に二つの工事内容がありました.
一つは、敷地目一杯に建てられた木造部分を解体し、鉄筋コンクリート5階建ての近代的な病院に建替えました.
もう一つは、1981年に建てられた鉄骨3階建て(一部4階)部分の、主に内部を全面改装しました.
そして今回は、主に三つの工事内容があります。
一つは、上記の鉄骨3階建て部分の外装を、全面的に改装しました.
二つ目は、療養部分等にエアコンを増設し、屋上に設置した室外機置場を西日や西風から防護する為の柵を設置しました.
三つ目は、健診等の為のルートを分かりやすく表示し、受付けと会計を明確に分けました.
その他、営繕的な改修をいくつか行っています.
それから、1999年に増改築した
増田病院1999も覗いてみて下さい.

正面外観です.
左が、1999年に竣工した鉄筋コンクリートの建物です.
右の3階建て(一部4階)が、今回外装を一新した鉄骨耐火構造の建物です.

既存のALC板は、凍害でボロボロでした.
この建物の構造を再検討した結果、わずかながら荷重に余裕がありました.
今回は、既存外壁の上に軽量で、しかも耐候性の高いガルバリウム鋼板を張りました.
また、下地胴縁部分には不燃の断熱材を充填し、省エネ化を計りました.
この事で、次世代省エネ基準をクリアしています.

この建物は、奥行きが34.8mあります.
美観を損ねていた既存のエアコン室外機も、ふかした外壁の内部を配管スペースとして活用し、屋上に移設しました.

新町側外観です.
こちら側は、4階建てになります.

新町側外観の詳細です.
外壁だけではなく、サッシも内側に樹脂製のインナーサッシを取付け、断熱化と気密化を計っています.

全景です.
左の3階建ての屋上に、防雪柵が見えます.

屋上に設けた、エアコン室外機の防雪柵です.
既存のエアコン室外機は、強い西風をまともに受け、痛みが激しい状態でした.
さらに、ここに3台のマルチタイプのエアコン室外機も、置く必要が出て来ました.
今回、防雪柵を設けたましたので、エアコンを痛めていた西風を遮る事が出来ますし、西日を遮った事による、省エネ効果も期待できます.
又、エアコン室外機の目隠し機能も、兼ねています.

防雪柵を正面から見た所です.
材質は、亜鉛メッキされた有孔折板で、厚さは1.6mmあります.
下地の鉄骨も、錆対策のため、溶融亜鉛メッキを施しています.

内部も一部改修しています.
受付カウンターは、受付と会計を左右に分け、中央部に掲示板を設けました.
事務室が見えすぎるので、下り壁を設け、そこに大きなサインも設けました.
それから、検査等のルートを分かりやすくするため、床に200mmの丸を埋込み、案内表示としました.
丸は、既存床(リノリウム)と同材を使用しています.

正面から見た現況です.
ALCは、凍害の為ボロボロの状態で、補修した目地部分も目立つ状態でした.

側面の現況です.
エアコンの室外機とそこまでの配管が、数多く取り付けられ、美観を損ねていました.

むき出し状態の室外機置場です.
予想以上の西風で、痛みが早いように感じられました.
それから、この状態であれば正面から見えないのですが、今回増設する3台の室外機が大きいため、どうしても見えてしまいます.
美観や室外機の耐久性を考えると、目隠しを検討する必要が出て来ました.

所 在 地 五所川原市新町
竣 工 2011年11月
施工会社 弘和建設株式会社
次の仕事
「梅 村 病 院 2011」 へ。
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2011/12/10(土) 19:50:21|
- 仕事・・・医療・福祉施設|
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