■ 大清水のアトリエ (建築家の自邸) ■幹線道路側(北)はピロティ式駐車場と設計事務所のアトリエ、閑静な反対側(南)は住宅で構成されています.
住宅は、家族の気配が感じられる空間構成としています.
アトリエと住宅の緩衝帯としての中庭と屋根付きの外階段から、光と風を確保しています.
4種類の構造によるの混構造です.
外断熱としましたので、内部は床・壁・天井とも構造を現しています.
実験住宅です.
掲載新聞 陸奥新報 2003年8月21日
正面外観です.
ピロティ部分と左端に、最大5台の駐車が可能です.
この正面部分は、3本の鉄筋コンクリートの柱と、2階の荷重を支える鉄骨の梁と、木造の壁で構成されており、3種類の構造でバランスよく耐震性を確保しています.

斜めから見たところです.

東側外観です.

南側外観です.
テラス戸の上はポリカーボネート波板で、内側にツインカーボと呼ばれるハーモニカ状の複層板を入れていますので、ローコストで3層構造の断熱窓になっています.
手前には水路と遊歩道があるため、隣棟間隔が大きく確保されています.
水路は、雪捨場として活用させて頂いています.
夏場は、水路のフェンスとの間に簾をかけ、涼をとっています.
ここに植えた やまざくら と やまぼうし が、だいぶ大きくなりました.

住宅の玄関と、アトリエへの外部階段が見えます.

住宅の玄関です.
床は、実家に自然に生えていた桐の木を加工したものです.

リビングです.
外断熱としていますので、内装は貼らずに構造現しとしています.
床は、下地用合板で24㎜のOSBと呼ばれるものです.
天井も、同じOSBで2階床板の裏面を、そのまま現しにしています.
床下にある放熱器で、暖房しています.

リビングの吹抜けです.
欄間は、外側はポリカーボネート波板で、内側はツインカーボと呼ばれるポリカーボネートの複層板です.
全部で3層構造の高断熱な窓となっています.

リビングからダイニングとキッチン方向を見た所です.
吹抜の上は中三階レベルのロフトとなっていますので、1.5階分の吹抜になっています.
1.5階は、人間にとってあずましい高さです.
床は、ドイツ製のOSBと言われる、本来は下地用の合板で、厚さは24mmあります.
OSBとは、普通であれば廃材となる木の木片を積層・接着したものなので、エコで、しかも高い強度が出る材料です.
傷がついても目立ちませんので、重宝しています.
天井には、シーリングファンを付けました.

濡縁から見たリビングです.

和室の続き間です.

和室からリビング方向を見たところです.
対角線の長さは15mあります.

階段です.
右は本棚ですが、光を通したかったので背板をツインカーボにしています.
ここは、節のない構造用合板にしています.

2階広間です.
天井も構造現しにしています.

広間から中庭側を見たところです.
夜は、事務所の灯りが透けて見えます.

寝室です.
腰掛けの下に、暖房用のパネルヒーターが入っています.

アトリエへの外階段です.
天井は、透明なポリカーボネートの折板です.
奥は中庭で、やまもみじを植えています.

アトリエの玄関です.
奥に模型用の棚が見えます.
床は、溶融亜鉛メッキのチェッカープレートです.

玄関から見たアトリエです.
窓は、椅子に座った時に丁度良いよう、低めに抑えています.

アトリエを、奥から見たところです.
この長い壁は、ツーバイフォーの考え方で造られたもので、間柱だけで出来ています.
窓際の造り付けの机の下にパネルヒーターを組み込んでいます.
天井は一番高いところで、3.4mあります.

同じ角度の夜景です.
手前駐車スペースの上がアトリエで、奥が2階建ての住宅です.
2階左端のガラス越しに、模型の展示スペースが見えます.
夏の間だけ、簾を下げています.
外壁か軒天にステンレスの専用フックを付け、ぶら下げています.
2階は、屋根の雪止めに縛り付け、1階は、水路のガードに縛り付けています.
暑さ対策は勿論ですが、遊歩道からの視線が気にならなくなりました.
それに、外にもう一つの空間が出来ましたので、得した気分です.



所 在 地 弘前市大清水4丁目
延床面積 223㎡
構造規模 木造2階建て
施工会社 山武北山建設(株)
竣 工 2002年9月
次の仕事
「銀 杏 の 家」 へ。
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2002/09/01(日) 00:00:00|
- 仕事・・・その他|
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