■ 小栗山の家 (改装・減築) ■築41年の在来木造住宅のリフォームです.
この建物は、過去に2度リフォームしています.
今回は、これまで手をつけていない箇所を中心に、リフォームしました.
元々奥行きが深く、建物の中央部分に太陽光の入らない暗い建物でしたので、4.5帖の減築をし、中庭とすることで暗さが解消されました.
これを機会に、耐震改修、断熱改修も行っています.
新しく出来た中庭を通して、これまで利用されることのなかった西庭も大きく改造、積極的に活用できるようにしました.
施主は、これを機会に待望のグランドピアノ(エラール社)を購入、趣味のピアノに没頭しています.
ピアノ室や西庭では、趣味のピアノを通じた仲間との音楽パーティを計画しています.

玄関です.
庇の無いノッペリとした表情でしたので、菱葺の庇を付け、玄関らしくしました.
玄関前の雨よけ空間にもなります.

和室を正面から見たところです.
障子は既存のものを再利用しています.
元々は、障子と同じように上下に分かれたサッシだったのですが、欄間まで一体化することでスッキリした形となりました.
勿論、断熱性と気密性も大幅にアップしています.

西庭から見たところです.
左がピアノ室で、右が2.25坪の減築を行ったところです.
中庭と名付けた減築部分は、寝室に光と風を届けます.
左に、今回植樹したヤマボウシが見えます.
根元には、シバザクラを植えました.

中庭を挟んで、左がピアノ室、右が納戸です.
中庭に籐の椅子を置き、ゆったりとした時間を過ごしています.
西庭と中庭には、2色の平板を市松に敷いています.

同じく中庭を中心に見たところです.

西庭は、杉の板塀で囲いました.

和室から見た寝室です.
左に中庭が見えます.
左の両開き戸の中には、仏壇が入っています.

寝室を正面から見たところです.
正面の幅広の引戸は、廊下を挟んでトイレに直結しています.
床のサクラフローリングに合わせ、壁の一面をピンク色にしました.

寝室のこの面には、鏡台と、2台のベットが入ります.
ベットからは、まっすぐ中庭を眺めることができます.
欄間のガラスは、暗くなりがちな廊下に、光を届けるためのものです.

寝室です.
4枚の引戸を開ければ、和室と一体化します.

寝室から見た和室です.
障子は、既存のものを再利用しています.

ピアノ室から、中庭方面を眺めたところです.
壁の一面を落ち着いた紺色にしました.

グランドピアノが入った状態のピアノ室です.
床は、ピアノに合わせリングアと呼ばれるフローリングです.

エラール社のピアノは、木目が綺麗で、優しい音色を奏でます.

ピアノ室のドアの内部には、遮音シートを貼り、気密パッキンを二重に廻しました.
壁や天井にも遮音シートを貼り、石膏ボードを二重に貼ることで、遮音性能を確保しています.

ピアノ室の天井です.
出来るだけ大きな気積を確保しました.
古い梁と新しい梁が混在しています.
天井は、吸音性を考慮して岩綿吸音板を貼っています.

納戸です.
収納力を高めるため、天井を出来るだけ高くしました.

2階は、簡単なリフォームにとどめました.
8帖の和室と8帖の洋室を一体化し、壁と天井にグラスウールを充填しました.
既存の建具も、そのまま再利用しています.

2階の、元々和室だった部分です.
襖にも、周囲の壁と同じ壁紙を貼ることで、部屋がスッキリし、広く感じられます.
2階の外部建具は既存のままですが、内側に樹脂サッシを取り付けました.
長年、カメムシの侵入に悩まされていましたが、これで解決しました.
勿論、断熱性能も大幅にアップしています.

和室を外から見た夜景です.
寝室まで見通せます.

中庭から寝室を見た夜景です.
濡れ縁のあるのが、分かると思います.

2.25坪の減築で、建物の中央部分まで光と風が入ります.

所 在 地 弘前市小栗山
構造規模 木造2階建て
竣 工 2019年7月
施工会社 株式会社弘和建設
次の仕事
「山崎保育園」 へ
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2019/11/13(水) 17:48:14|
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