■ 八反田の家 (古民家再生) ■昭和初期に建てられた古い民家の改装と、平屋の増築です.
既存部分は、昔の雰囲気を残したまま、現代の生活に合うように改装しました.
耐震改修と断熱改修も行っています.
外部建具も、玄関以外は古いアルミサッシでしたので、断熱性の高い幅広のアルミサッシに変えました.
増築部分は、青森ひばとしっくい、障子などによる和の空間とし、全体の調和に配慮しています.
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道路側からの全景です.
手前が改修された母屋で、奥が増築棟です.

母屋には、来客用と普段用の二つの玄関があります.
それから母屋は、天井の高い接客用の座敷と、天井の低い普段使いの部屋がありました.
普段使いの部屋の上には、屋根裏部屋が4室ありましたが、そのうちの二部屋を解体撤去し、天井の高い気持ちの良い空間としました.

左が増築棟です.
母屋との違いが明確になるよう、色合いを変えています.

増築棟と母屋のつなぎ部分です.
ここは、外部倉庫と渡廊下で構成されています.

母屋も増築棟も、外壁は青森ヒバと漆喰で仕上げています.
増築棟の漆喰壁は、クラック防止のための横桟を入れています.

濡縁を横から見たところです.
石臼がありました.

南東角から見たところです.
「離れ」との間にポリカーボネート波板の屋根をかけましたので、屋外で作業するのに役立っています.

西の庭から見た増築棟です.
右側には雪や雨水を落としたくないという事と、母屋に敬意を表して控えめな外観にしたい事から、低めに抑えた中折れ屋根にしています.
この屋根形状は、そのまま内部空間として現れます.
西日を避けるため、熱線反射ガラスを使用しています.

キッチン横から、リビングと和室を見たところです.
柱を見せたかったので外断熱にしました.
柱は青森ヒバ、梁は松です.

和室から見たリビングです.
床と腰壁と建具も青森ヒバで、天井も青森ヒバの合板です.
壁は調湿性のある漆喰です.

リビングから、和室と寝室を見たところです.

寝室です.
ここも屋根と同じ勾配が天井に現れています.

リビングから前室を通して脱衣室を見たところです.
前室が暗くならないよう、欄間にすりガラスを入れました.

寝室から前室を通してトイレを見たところです.
老後を考え、トイレへの導線が短くなるよう配慮しました.

トイレです.
ここも、リビングと同じ雰囲気で仕上げています.

洗面です.
車椅子での利用が可能なように、下を開放しています.

浴室です.
ユニットバスを嫌い、在来工法で造っています.

母屋の普段用の玄関です.
2階を撤去し、吹抜けとしました.

同じく玄関の吹抜けを見たところです.

居間から奥の座敷を見たところです.

居間の天井です.
元々は手の届くような高さに2階の床兼天井があり、圧迫感のある空間でしたが、床を取り払うことで、明るく開放的な空間となりました.

2階から居間を見たところです.

奥の座敷から居間を見たところです.

襖を取ったところです.
欄間の千本格子など、細やかな造作が随所に見られます.
奥に増築等が見えます.
窓は小割りの2重窓でしたから、開閉時に煩わしかったり、低い鴨居が邪魔に感じられました.
しかし、断熱性の高い一重の大窓にしましたので、明るく開放的で、気持ちよくなりました.

模型です.
白い部分が増築で、右が全面改装した母屋、手前が外壁だけ改修した離れになります.

ここでは、既存建物の解体、曳家、増築、全面改装、外壁のみの改修、外構等等、多種多様な工事形態となりました.
■ 八反田の家 青森県産材使用リフォーム事例集
allegro (アレグロ) 2007年3月発行
制作 青森県住宅リフォーム推進協議会
発行 青森県県土整備部建築住宅課


青森県発行のこの事例集で、
八反田の家が一番最初に取り上げられています.
他にも雑誌に掲載されたものがあります.
ここをクリックしてください所 在 地 田舎館村八反田
増築面積 117㎡
母屋面積 99㎡
構造規模 木造平屋建て (増築部分)
施工会社 (株)村上組
竣 工 2000年12月
次の仕事
「 梅 村 病 院 2000 」 へ。
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2000/12/01(金) 00:00:00|
- 仕事・・・住宅|
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