■ 県営住宅 山田団地 ■むつ市内に建つ、集会所を併設した30戸の県営住宅で、全部3期に渡る建替え工事です.
団地周辺も含めたコミュニティの場としての通り広場を、中心に配置を考えています.
4つに分けられたそれぞれの住棟は、こみせで繋がりながら中庭をV字型に囲んでいます.
変化のある形態と様々な要素が、多様性のある街並みを形成しています.
それから、囲み庭を挟んだ住棟を単位として、活発なコミュニティが形成される事を期待しています.
県営住宅(山田団地-むつ市)設計プロポーザル (主催:青森県) 一等入選

団地の入り口から見たところです.
坂を下ったところにあります.

通り広場から、中央通路を見たところです.
左が3期工事で、右が1期工事です.
中央通路の両脇は、圧迫感を抑えるため平屋を配置しました.
中央通路は、メンテナンスや灯油の配達、引っ越し等のため、車が通行可能になっています.

1期工事部分を正面から見たところです.
1つの住棟は、左から4戸の住棟、囲み庭、4戸の住棟と、それから住棟をつなぐ門としてのこみせで構成されています.
右にごみ置場が見えます.

裏側の斜面から1期工事部分を見たところです.

2期工事の囲み庭です.
住戸は、こみせで緩やかに連続しています.
V字型の中庭を挟んだ住戸は、お互いに真正面にならない為、圧迫感を感じません.
囲み庭には、住棟毎にシンボルツリーを植えました.
こみせの雁行部分は、自転車などを置くのに便利です.

外壁は.ガルバリウム鋼板のスパンドレルと、何色かに色分けした青森ヒバです.

冬の囲い庭です.
むつ市は、過去に170cmの積雪を記録したことのある、豪雪地帯です.

囲み庭を入口側から見たところです.
囲み庭は、こみせ内に吹き込んだ雪の捨て場としても機能します.

こみせの詳細です.
住戸の半分は、単調さを消すため雁行させています.
木部の色も、何種類かに塗り分けています。
プロパンガス置場も、こみせに面して設けました.

住戸の内部です.
住戸タイプは全部で3種類あります.
ワンルームに近い平面構成にした事と、屋根の高さを最大限利用して内部の高さを確保したので、開放的な空間構成となっています.

床は、県産材の杉を白く染めた物です.

押入れの上部も、最大限の高さを確保しました.

中央通路を奥から見たところです.
右に、集会所のこみせの柱が見えます.

パーゴラです.

左に見えるパーゴラと、その奥の集会所、右の3期工事の住棟とで囲まれた部分が、児童遊園です.

児童遊園です.
左の黒い建物が集会所です.

集会所です.
外壁は、黒く染めた青森ヒバです.
敷地内通路は、コンクリートと枕木で構成されています.

集会所の南側にもこみせを設けました.
こみせのような半外部空間は、ここでイベントを行う時に大活躍します.

集会所のこみせから、児童遊園を見たところです.

濡縁のあるこみせです.

集会室の和室から見た大広間です.
左の円形下り壁の内部は台所です.

台所前の大きなテーブルから大広間を見たところです.
奥に和室が見えます.
床は、白く染めた杉材です.

大広間からこみせを通して児童遊園を見たところです.
建具は断熱性と気密性の高い木製の引込み戸です.
戸を開けると、集会所とこみせと児童遊園が一体化します.

A・Cタイプが2階 Bタイプが平屋

鳥瞰パースです.
V字型中庭を挟んだ、4つの住棟で構成されているのが分かると思います.
駐車場は集中配置して、中央通路以外には車を入れないようにしていますので、子供達を安心して遊ばせる事が出来ます.

外観パースです.
■ 県営住宅 山田団地 Ahaus (アーハウス) 2009年7月発行
発行 Ahaus編集部


この雑誌では青森県内の集合住宅が5例取り上げられていますが、その中の1例として
県営住宅山田団地が取り上げられています.
他にも雑誌に掲載されたものがあります.
ここをクリックしてください所 在 地 むつ市山田町
延床面積 2345㎡
構造規模 木造2階建て
施工会社 (株)熊谷建設工業 (株)橋本建設工業 他
竣 工 2000年夏
次の仕事
「富 田 町 デ イ サ ー ビ ス セ ン タ ー」 へ。
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2002/03/01(金) 00:00:00|
- 仕事・・・公共建築|
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