■ 泉野四丁目の家 (改装 暖炉のある家) ■購入した築8年の中古住宅を、改装した建物です。
住宅としての基本的な性能は、それなりにありますし、全体面積も十分な広さはありました。
しかし、使い勝手の悪い、暗い住宅でしたので、折角の広さは感じられませんでした.
施主は、自分たちの生活に合わない所や感覚に合わない所を改善し、不足している物を付け加える事を望んでいました。
暗くて無意味な中廊下は、間仕切りを撤去し、大きな天窓を設け、リビングと一体化させました。
窓のない洗面所は、窓が確保できる場所に移動しました。
和室は、「離れ」に移動し、落ち着いた空間にしました。
元々の和室部分は、リビングと一体化し、暖炉を設けました。
プランを整理する事で、元々30帖だったリビングと和室は、40帖の広々としたリビング空間になりました。
外部の正面には、広い「こみせ」を設けました。
「こみせ」を設ける事で、リビングと外部との間にもう一つ緩衝空間が出来ましたから、リビングが非常に落ち着いた空間になりました。
浴室の外には、専用の庭(バスコート)を設けましたので、隣の視線を気にしないで、お風呂を楽しむ事が出来ます。
その他裏には、塀で囲われた物干し場や、薪置場も設けました。

南西側正面から見た所です.
全面に1間巾の「こみせ」を設けています.
屋根には、新たに設けた天窓と、暖炉の煙突が見えます.
既存擁壁の上には、木製の柵も設けています.

「こみせ」です.
簾を下げ、植物を這わせています.
内でも外でもない中間領域がある事で、庭がより身近に感じる事が出来ます。
庭木は、元々あった物ですが、一部移動しています.

玄関側から見た「こみせ」です.
床は、透明な防腐剤を加圧注入した青森ひばに、木材保護塗料を塗っています。

「こみせ」の内部です.
第二のリビング、自転車や薪などの置き場、それから物干し場としても、利用しています。

「こみせ」の天井です.
白く塗られたルーバー状の垂木は、明るさを保ちながらも、直射日光を遮ってくれます.

暖炉スペースからリビングを見た所です.
リビング廻りの壁と天井は、クロスを嫌って、既存壁の上に石膏ボードを貼り、塗装しています.
目立ちすぎる焦げ茶色の巾木と廻縁をなくするだけでも、すっきりした空間になります.

キッチンからリビングと暖炉スペースを見た所です.
床のフローリングは、既存のままです.
内部の写真は、「こみせ」を設ける前に撮影しましたので、厳しい太陽光が直接差し込んできています.

カウンターを設けたキッチンです.
システムキッチンは既存を再利用しましたが、天板だけは取替えました.
正面奥は食品庫を軽く仕切り、既存の食器棚をそのまま置いています.

特注でつくられた食器棚です.
ゴミ箱と炊飯器を置くスペースも設けています.

和室から改造した、暖炉スペースです.
床は、無垢のパインフローリングです.
白木の壁は、全体に馴染むように白く染めました.
照明は、ブナコと言う施主が用意した物です.

暖炉です.
炉台は、床が400角のタイルで、壁はコンクリートブロックに白い塗装を塗りました.
バックの壁はクロスです.

元々廊下だった部分です.
天井裏に隠蔽されていた梁を現しにし、開閉可能な天窓を設けました.
暗くなりがちな建物中央に天窓を設ける事で、全体に光が届くようになりました.
天井は、一番高い所で3.87mあります.

リビングから寝室方向を見た所です.
天窓からの光を、感じる事が出来ます.
どうしても抜けない柱は、そのまま現しにしています.
その柱には、コンセントを設けましたので、スタンドによる照明を楽しむ事が出来ます.
左に、書斎への扉(既存)が見えます.

寝室への引き分け戸を開けた所です.
邪魔な壁を撤去したので、光は全体に廻り、風の通りも良くなりました.

寝室です.
ベッドの上の四角は、壁に埋込まれたLED照明です.

寝室に隣接する、第二の書斎です.
化粧スペースも設けています.

狭かったトイレは、改造して広くしました.
床には、大盤のタイルを貼っています.

洗面です.
元々の洗面には窓がなかったのですが、平面を調整してテラス戸のある洗面としました.
テラス戸は、物干し場へ通じています.

和室です.
左下の地窓は、新たに設けました.
中央の窓は、元々はトイレの窓で、窓枠に障子を引っ掛けています.
床柱・畳床と照明は、既存を再利用しています.
天井は、葦を貼っています.

「こみせ」だけですが、模型写真です.


所 在 地 弘前市泉野4丁目
延床面積 178㎡
構造規模 木造 平屋建て
竣 工 2010年12月
施工会社 (有)山川建匠
次の仕事
「柏 崎 の 美 容 院 (大 改 造 !! 劇 的 ビ フ ォ ー ア フ タ ー ) 」 へ。
ここに掲載されている写真などの著作権はアラハバキ建築研究所にあります.
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- 2011/08/11(木) 14:35:17|
- 仕事・・・リフォーム(住宅)|
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